2026.10.21
新しい手順のせい? Geminiと、変更前にもあった困りごとを分ける

「新しい手順のせい?」を記録から考える
仕事のやり方を変えたあとに確認のやり直しが起きると、「新しい方法が原因かも」と考えたくなります。でも、変えたあとに起きたことと、変更が原因で起きたことは同じではありません。順番だけでは原因は分からないからです。
Geminiを、短い記録を前後に分けて読む補助として使ってみましょう。ここでは配布資料の準備を例に、変更前にもあった困りごとと、変更後に記録されたことを整理します。原因や改善の成否をAIに決めてもらうのではなく、次に何を確かめるかを一つ選ぶのが目的です。
まず、変える前と後の記録を分ける
例として、準備用の自分メモを使い始めた人が、次のように記録したとします。
| 時点 | 記録 |
|---|---|
| メモを使う前 | 参加人数が決まらず、配布部数を聞き直した |
| メモを使い始めた後 | 参加人数が決まらず、配布部数を聞き直した。自分用メモの置き場所も探した |
これは説明のために作った架空例です。記録から分かるのは、人数が未確定で聞き直したことが変更前と後の両方にあり、メモの場所を探した記録は変更後にあることです。変更後に記録されたからといって、そのメモが聞き直しの原因とは限りません。また、一件ずつの例から、回数が増えた、時間が短くなった、といった傾向も判断できません。
Geminiに短い整理を頼む
Googleの公式ヘルプでは、パソコン版Geminiのチャット欄に質問や依頼を入力して送信する手順が案内されています。勤務先で利用が認められたツールとアカウントを使い、実際の業務情報を入力してよいかは組織のルールに従ってください。
上のような架空のメモを使うなら、次の文章をGeminiに入力します。
次の記録を、変更前と変更後に分けて整理してください。変更前:参加人数が決まらず、配布部数を聞き直した。変更後:参加人数が決まらず、配布部数を聞き直した。自分用メモの置き場所も探した。変更前にも記録があることと、変更後にだけ記録されたことを分けてください。記録にない回数、時間、理由を足さず、「変更が原因」と断定しないでください。分からない点は分からないと残し、次の一件で確かめることを一つだけ挙げてください。
入力例は、AIに仕事の結論を出させる指示ではありません。記録にあることと、まだ分からないことを分けてもらうための下書きです。業務で認められた情報だけを使い、氏名、顧客情報、秘密情報、パスワードなどは入力しないでください。実際の記録を使えない場合は、上のように架空の例へ置き換えられます。
返答で見るのは三点
返答が来たら、次を元のメモと見比べます。
- 変更前と後の両方にある「人数が未確定で聞き直した」を、変更後だけの出来事にしていないか。
- 変更後にだけ書かれた「メモの場所を探した」を、メモが原因で聞き直した証拠だと決めつけていないか。
- 記録にない回数や所要時間を足さず、次の確認を一つに絞れているか。
Geminiの回答が記録を取り違えたり、原因を決めつけたりしたら、そのまま使わず、元のメモに戻ります。「元の記録に書かれていることだけで整理し、原因が分からない箇所は不明としてください」と追加で頼み直すこともできます。GoogleもGeminiの回答は誤ることがあるため再確認するよう案内しています。
次の一件で確かめることを選ぶ
この例なら、まず次に同じ準備をするときに「人数がいつ確定したか」と「自分用メモの場所をすぐ見つけられたか」のどちらを確かめれば判断が進むか考えます。メモの置き方を見直すのか、部数を決める時点を関係者に確認するのかは、業務の決まりを知る人が選びます。
記録を一つだけ残すなら、「困ったこと」「変更前にも記録があるか」「次に見る一点」を短く書けば十分です。何件か記録がたまる前に、改善した・悪化したと結論づける必要はありません。AIには情報を並べてもらい、採用する見方と仕事の変更は人が決めます。
今回の入力例は説明用の架空例です。Geminiへの実機入力、業務の計測、改善効果の検証は行っていません。
参考
- Gemini アプリを使用する(パソコン) — 文章の入力と送信、回答の再確認について。2026年10月21日確認。


