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AIでパワポを作る|そのまま使える資料が出てくる渡し方

「AIでスライドを作らせたが、そのまま使えるものが出てこない」

「結局パワーポイントで作り直している」

資料作成について、こうしたご相談をいただくことがあります。

うまくいかない原因は、たいていツールではありません。渡しているものです。

この分野を解説している人たちは、そろって同じことを言っています。1行の指示で作らせるとゴミが出る。自分の下書きを渡して初めて使えるものになる、と。

この記事では、渡すものの順番、デザインの指定の仕方、そして作った後に直せるかを説明します。

01

なぜ、そのまま使えないものが出てくるのか

1行の指示で作らせているからです。ツールを変えても結果は変わりません。

実際に起きること

同じツールに2通りの頼み方をした比較があります。

✗ 1行で頼む

「◯◯について調べて、それをまとめてスライドにして」

✓ 下書きを渡す

自分でまとめた文章を渡して「これを10枚のスライドにして」

1行で頼んだほうは、関係のない写真が入り、余白だらけのスライドになりました。 フリー素材の透かしがそのまま残っていた、という指摘もありました。

実際の仕事では、1行から作らない

そもそも、1行からスライドを作る場面はほとんどありません。たいていは自分で下書きを書いて、それをスライドの形にしています。

手元に元になる文章があるはずです。 それを渡すかどうかで、出てくるものが変わります。

02

渡すものの順番

下書き → 骨子 → スライド。この順を飛ばすと、直す作業のほうが長くなります。

3つに分ける

  • 【1】元になる文章を用意する議事録・メモ・既存の資料
  • 【2】骨子を作らせるどの順で何を話すか
  • 【3】スライドにする骨子を渡して生成

こう指摘されています。

骨子を飛ばしていきなりスライドを生成すると、AIが勝手に要約したりスライドの順番を決めたりしてしまいます。スライドの品質の大半は、この骨子で決まります

骨子もAIに作らせられる

「骨子を用意しないといけないなら、自分で作るのと変わらない」と感じるかもしれません。骨子もAIに作らせられます。

添付の資料をもとに、社内説明用のスライドの構成案を作ってください。

・聞き手は、この分野に詳しくない社員です
・伝えたいのは「なぜ変えるのか」と「何が変わるのか」の2点です
・結論を先に置く順番にしてください

聞き手と、伝えたいことを書きます。ここが抜けると一般的な構成になります。

出てきた構成を確認し、要らない項目を消してから、次に進みます。

03

スライドにする

骨子が固まっていれば、生成そのものは短時間で終わります。

Gemini Notebook の場合

資料を読み込ませたノートブックから、スライド資料を生成できます。公式によると、生成前に次を指定できます。

設定選べるもの
形式詳細なスライド/プレゼンターのスライド
言語出力する言語
長さ短め/デフォルト/長め
説明対象者、スタイル、強調したいポイント

公式に挙げられている指定の例です。

一つひとつの手順に焦点を当て、大胆で遊び心のあるスタイルで、初心者向けのスライドを作成して

「詳細なスライド」は、メールで送って単独で読ませるもの。「プレゼンターのスライド」は、話す内容を支えるものと公式に説明されています。用途で選びます。

生成には数分かかります

公式に「生成するのに数分かかることがあります」と記載されています。その間もノートブックでの作業は続けられます。

04

デザインの指定

デザインの指定は、最もつまずきやすい部分です。最も多く語られている論点です。

一発で理想は出ません

出てきたものが思っていたのと違うとき、作り直す必要はありません。理想との差を伝えます。

全体的に文字が小さいので、もっと大きく太くしてください。
色が多いので、青を基調にして3色までにしてください。

「どこがどう違うか」を言葉にすれば、そのまま指示になります。

理想と出てきたものの差を埋めていく。これが、うまく頼むための要点です。

会社の見た目に合わせる

コーポレートカラーやロゴがあるなら、指定できます。

配色は #0055AA と #FF8800 を使ってください。
右上に添付のロゴを、適切な大きさで入れてください。

ロゴは背景が透明のものを添付します。

ただし、社内テンプレートを厳密に守らせると、デザインの完成度が下がることがあります。 テンプレートを指定した場合とそうでない場合を比べると、「守らせるとチープになりやすい」という評価もあります。

社外に出す資料か、社内で使う資料かで、どちらを優先するか決めます。

05

作った後、直せるか

ここが見落とされやすい点です。きれいでも直せない形式だと、作り直しになります。

以前は「直せない」が問題だった

半年ほど前まで、NotebookLM は PDF でしか出力できませんでした。

そのため、PDFを別のツールに読ませて画像として直す、という手間が必要でした。

いまは、その場で直せます

公式を確認したところ、改訂機能が追加されています。

  • 各スライドに改訂の指示を出せる
  • テキストの編集、レイアウトの変更、ビジュアルの更新
  • スライドの削除、並べ替え

公式にはこう書かれています。

既存のスライドを編集する方が、新しい資料をゼロから生成するよりも効率的です

改訂するときの注意

公式に2つ明記されています。

  • 改訂時にソースは考慮されない元の資料を見直して直すわけではない
  • 改訂版を生成するたびに新しい資料が作られるまとめて指示するほうがよい

1か所ずつ直すのではなく、直したい箇所をまとめてから改訂をかけます。

出力形式で選ぶ

ツールによって、出せる形式が違います。

出せる形式
Gemini NotebookPDF。ノートブック内で改訂できる
Copilot(PowerPoint内)PowerPoint ファイルそのもの
一部のツール画像として生成され、後から文字を直せないものがある

画像として生成されたスライドは、見た目がきれいでも文字を直せません。 後で修正が入る資料には向きません。

06

図とグラフ

文字だけのスライドは、そのままでは使えません。

数字はグラフにさせる

このデータをグラフにして、スライドに入れてください。
推移が分かる形にしてください。

元になる数字があるなら、渡します。数字がないのにグラフを作らせると、それらしい数字が入ることがあります。

図解を頼む

この内容を、流れが分かる図にしてください。
3つの段階に分けて、左から右に進む形にしてください。

「何を表す図か」と「どういう形か」を書きます。

出てきた数字は必ず確認する

グラフの数字が、渡した資料と合っているかを見てください。見た目が整っているほど、間違いに気づきにくくなります。

07

向いていないケース

資料の性質によっては、向きません。

  • 元になる文章が何もないまず自分で箇条書きを作る
  • 毎回デザインが決まっているテンプレートに流し込むほうが早い
  • 1枚だけ直したい手で直したほうが早い
  • 数字の正確さが決定的な資料全部の数字を元資料と照合する

そのまま提出しない

出てきた資料は下書きです。数字、日付、社名、担当者名。ここは必ず自分で確認してください。

公式にもこう注記されています。

スライド資料は AI によって生成されるため、見た目が不自然な場合や事実として不正確な情報が含まれる場合があります

08

入れてはいけない情報

提案書や社内資料には、外に出せない情報が含まれます。

未公開の数字、取引先の名前、契約の内容。これらを渡す前に、会社の規定を確認してください。

✗ 危ない

取引先名と金額が入った提案書をそのまま渡す

✓ 安全

社名を記号に置き換え、金額は概算にして渡す

Google Workspace や Microsoft 365 の法人向けプランでは、入力内容が学習に使われない旨が公式に記載されています。 会社で使うなら、会社のアカウントを使ってください。

09

よくある質問

どのツールを使えばいいですか
すでに使っているものから試してください。Microsoft 365 なら PowerPoint の中の Copilot、Google Workspace なら Gemini Notebook です。ツールを変えるより、渡すものを変えるほうが結果に効きます。
1行の指示ではだめですか
だめではありませんが、そのまま使えるものは出てきません。手元にある文章を渡すだけで、結果が大きく変わります。
作った後に直せますか
ツールによります。Gemini Notebook では、生成したスライドに改訂の指示を出して直せます。ただし画像として生成されるタイプのものは、後から文字を直せない場合があります。
会社のテンプレートを使えますか
配色やロゴは指定できます。ただし厳密に守らせると、デザインの完成度が下がることがあります。社外向けか社内向けかで、どちらを優先するか決めてください。
グラフの数字は正しいですか
元になる数字を渡した場合でも、必ず照合してください。数字を渡さずにグラフを作らせると、それらしい数字が入ることがあります。

10

まとめ

AIで資料が作れないのは、ツール選びを間違えたからではありません。下書きを渡さずに「作って」と言っているからです。

  • 【1】元になる文章を用意する議事録・メモ・既存の資料
  • 【2】骨子を作らせる聞き手と伝えたいことを書く
  • 【3】スライドにする形式・長さ・対象者を指定
  • 直す理想との差を言葉にする。まとめて改訂する
  • 確認する数字・日付・社名は必ず元資料と照合

何から始めるか

まず、いま手元にある文章を1つ選んでください。 議事録でも、メモの箇条書きでも構いません。

それを渡して、まず骨子だけを作らせます。要らない項目を消してから、スライドにします。

1行で「◯◯についてスライドを作って」と頼むのと、結果が大きく違うはずです。 そこが分かれば、あとは同じ手順を繰り返すだけです。

出てきたものが思っていたのと違っても、作り直す必要はありません。違うところを言葉にして伝えれば、それが次の指示になります。

この記事について

MASTER key AX事業部が書いています。中小企業向けに、AIを使った業務改善のしくみを作っています。

読んでみて、自社で試すか迷ったら

この記事の内容を自社の業務に当てはめると何ができるか、具体的にお話しします。まだ何を作るか決まっていなくても構いません。

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