2026.10.16
「いつも困る」を確かめる。Geminiと、困らなかった一件も並べる

「一度あった」と「いつも起きる」は別
資料の版を取り違えそうになった。そんな一件があると、「資料準備はいつも大変」と感じることがあります。でも、困った場面だけでは、どの仕事にも同じ問題があるのかはまだ分かりません。
まず、困った時と、似た仕事で困らなかった時を一つずつ並べてみます。二件の条件を比べると、次に何を確かめればよいかを絞りやすくなります。原因や頻度まで決めるのは、その後です。
困らなかった場面を思い出せない場合は、無理に作らず、次に似た仕事をするときに観察します。
Geminiに二つの場面を整理してもらう
たとえば、次の二件を比べます。どちらも説明用の架空例です。
- A:困った場面 — 同じ題名の資料が二つあり、依頼文には使う版の指定がありませんでした。どちらを使うか迷いました。
- B:困らなかった場面 — 同じ題名の資料が二つありましたが、依頼文に使う版の指定があり、迷いませんでした。
Geminiのウェブアプリでは、パソコンから質問や依頼をテキストボックスに入力して送信できます。次のように、比べたい範囲と、推測してほしくないことを一緒に伝えます。画面や利用条件は変わることがあるため、最新の手順はGoogleのGeminiアプリ ヘルプで確認してください。
以下は説明用の架空例です。AとBを比べ、次の四点を短く整理してください。
- 二件に共通している事実
- 違う条件と、その条件が分かる記述
- この二件だけでは分からないこと
- 次の一件で確かめる項目を一つ
原因、発生頻度、作業時間、人の能力を推測しないでください。例にない情報は補わず、「分からない」としてください。
A:同じ題名の資料が二つあり、使う版の指定がなく、どちらを使うか迷った。 B:同じ題名の資料が二つあったが、依頼文に使う版の指定があり、迷わなかった。
これは入力例で、Geminiへ送信して回答を検証した結果ではありません。実際に試すときは、勤務先で利用が認められたアカウントと情報を使い、秘密情報、認証情報、個人情報や未公開の顧客情報は入力しないでください。判断に迷う場合は、自作の架空例に置き換えられます。
回答は元の二件と照らす
返ってきた内容を、そのまま結論として使わず、AとBの記述に戻って確認します。
- 「版の指定がなかった」「指定があった」という違いを、二件から正しく拾っているか。
- 「版を指定すれば必ず迷わない」「いつも同じ問題が起きる」など、書かれていない原因や頻度を足していないか。
- 次に確かめる項目を、一つに絞れているか。
Geminiの回答には誤りが含まれることがあるため、入力した事実と照らして確認してください。もし「指定が原因です」と言い切る回答なら、「二件から分かる違いと、まだ分からないことを分けてください」と頼み直す方法もあります。ただし、言い換えた回答も事実の代わりにはなりません。
次の一件で見ることを一つ決める
この二件では、「版の指定があったか」が違います。ただし、それだけで迷いの原因が確定したとは言えません。仕事の内容や資料の種類など、ほかの条件が関わった可能性も残ります。
次に似た資料準備をするときは、依頼文に版の指定があったか、実際に選ぶ時に迷ったかを一行に記録してみましょう。困った場面だけでなく、困らなかった場面も並べていけば、どの条件で確認が必要になりそうかを考えやすくなります。全件の手順を変える前に、まず自分が次の一件で確かめられることから始められます。
共有ルールや他の人の作業手順を変える場合は、記録だけで決めず、その手順を管理する人に確認してください。AIの整理は考える材料であり、業務上の判断や変更の承認を代わりに行うものではありません。
参照:Google「Gemini アプリを使用する(パソコン)」(2026年10月16日確認)。同ヘルプは、質問やプロンプトの入力・送信方法と、回答を再確認する必要を案内しています。


